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資本主義の中でのしたたかさ -書評- 『僕は君たちに武器を配りたい』瀧本哲史

木曜日, 8月 22, 2013
事例も多く紹介しているのは洋書のようである。
しかし、上梓された2010年からは3年も経過していおり既知の内容も多いので読了までの時間は短めだった。
自由になる学問としてリベラルアーツの重要性を上げているし、日本全体の経済のパイが縮小するなかで、再分配(官僚)の側に優秀な学生が就職するのは間違いというのはその通りだと思う。
資本主義で戦う為の6つの分類をトレーダー、エキスパート、マーケター、イノベーター、リーダー、インベスターと分けている。
その内、トレーダーとエキスパートは今後グローバル化やテクノロジーの普及で危うい立場になるとする。
そして、残り4つの分類を自分の中に併せ持って時と場合によって使い分けようというのが著者の主張である。
その当たり、ダニエル・ピンクの『ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代 』っぽくもあり『
機械との競争 』なども併読するとより理解が深まると思う。
一言で言うなら古いことの組み合わせで新しいものを生むということ。
「日経を読むのは良いけど信じるな」など、メディアや認識に対する近視眼的な人への啓蒙書というべき趣き。
著者の京都大学でやっている講義が人気なのも頷ける内容。

★★★☆☆

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