0 コメント

緩い繋がりの共存 - 岡田斗司夫と川上量生

金曜日, 3月 15, 2013
1月に書いたブログ『岡田斗司夫と東浩紀』で、
いつか岡田斗司夫と川上量生、小飼弾と東浩紀という組み合わせも見たい気がする。
と最後に書いた訳だけど、その対談が一つ昨日早くも実現した。

岡田斗司夫×川上量生 初対談「ニコニコ・評価経済・オタク」

前半はニコニコ動画がどうなっていくかという点に絞られている。後半のカワンゴの私生活なんかは正直どうでも良いが、カワンゴが魅力的な人であることに変わりはないだろう。今回は、鋭く突っ込む岡田斗司夫の突っ込みを興味深い分析をカワンゴから聞けたのが収穫だった。ニコニコ超会議は、何故するの?という質問から聞けた例えが「原住民と開拓者」の話であった。これには、ひろゆきとかわんごの違いは、2ちゃんねるとニコニコ動画の違いであるで書いた
ひろゆきはネット原住民側でニコニコのやり方がマス向け(テレビ的)になっているのを憂いているし、ニコニコ超会議もやっても良いがニコニコ全体がそれを盛り上げる構造は地方にいる人達に疎外感を与えるだけでネット的ではないと述べている。
というリアルの人達のツールであるTwitterやFacebookがあって、ニコニコ動画の原住民も開拓者であるドワンゴに制圧されるのを危惧するという今までのニコニコ動画批判だったが、ドワンゴはリア充側の味方という今までの見立てをひっくり返すカワンゴの発言を要約する。

超会議やニコファーレはネットからリアルへの抵抗活動。ID登録が要らなかった当初のニコニコ動画を利用していたのは統計上"Yahoo!を使うけどGoogleは知らない"というようなライトユーザー。その人達が超コアのユーザーが作ったコンテンツを楽しんでいた。最初からニコニコ動画はmixiやYahoo!のユーザーが火をつけた。ライトとディープが共存していたサービスは世界初。今、ネット原住民達であると主張する2ちゃんねるのVipper達はItmediaで利用者数が2000万人突破などの話題になって注目されたことで初めて利用し始めた。

...以上要約終り

つまり元々ニコニコ動画の利用者はひろゆきの言うネット原住民のような人達ではなく、リアルユーザーとネットユーザーのハイブリッドだったであるという認識なのである。これはドワンゴを理解する上で欠かせない認識である。カワンゴはそれこそが理想郷であるとする。それを具現化してみたのが超会議での緩い繋がりなんだろうし、カワンゴのやろうとしている事を岡田斗司夫は"国"を作ろうとしているのではと表現する。日本産の動画サービスで現状唯一といって良い成功例のドワンゴが作ろうとする「国」がどのようになっていくのかユーザーからすると楽しみである。

以上、敬称略で書いてみたけど、岡田斗司夫さんの突っ込みはかなり鋭くて本質をついていたので川上さんに聞きたいことのほぼ全てが聞けたし、他にも面白い話がいくつかあった嬉しい回であった。

Share This To :
 
Toggle Footer
Top