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身体化する情報とテクノロジー

土曜日, 5月 12, 2012
『情報の身体化』

今日はなんかそんな事を考えていたのでエントリーを割くことにする。

 広告というものはある意味ウザい象徴であるが、そのウザさを隠すようにデザインにこったりフレーズに凝ったりと広告そのものに価値を持たせることで、成り立っている。

この広告のビジネスモデル自体はマスに向けて発信され、その内の何人かが買うという数を打てば当たる方法を取っている。
ただ時代は進み、多様性がどんどん進化する中で、新聞の部数は減り、TVの視聴率は落ち、マス向けの広告というのは基本的に敗退してきている。
 段々それに気付いている人も多いのではなかろうか。


そこでここ数年で実現されるであろう新しい情報の仕組みとその裏側を考えてみた。
 実現される為には下記の4つの条件が不可欠。

人工知能アシスタント

まず最初に注目したいのがAppleのSiriやDocomoのしゃべってコンシェルなど自分が知りたいことを喋るとその回答を答えたり、メールしたり予定を入れてくれるサービスである。このサービスの単語やフレーズ単位ではなく口語でも理解されるようになったのが今までとは違う点だ。
その点では探したあとにも探すしかないGoogleより優れているといえる。

レコメンデーション

AmazonやiTunesなんかでおなじみの「この商品を買った人がこちらの商品も買っています」という機能だ。
これは買った商品や欲しいものリストの中に入れたものから統計的有意なものを並べてくれる。
これはついで買いに貢献する消費者の購買意欲を刺激する仕組みだ。

ライフログ型SNS (クラウド)

Twitterを始め様々なSNSがあるが「〜なう」や写真にGPS情報をくっつけて送ったりしている人もいれば、
何を食べたとか誰といたとか今何が面白いとか様々な個人情報がログされている。
SNSは文字通り社交的な側面もあるが肝は他人の今をフロー的に楽しむものだと思う
何が優れているかといえば今知りたいことを調べるのにGoogleなんかの検索エンジンよりSNSの方が仕組み的に優れているのだ。
InstagramのCEOのシストロムは「iPhoneは今起きていることを記録したり見たりするデバイス。ウェブは過去に起きたことを見るデバイス」と言っていたが、
この言葉がSNSの普及の全てではなかろうか。

マイクロペイメント

最後はpaypalに代表されるマイクロペイメントの普及である。
これとNFCなどの近距離無線通信技術の組み合わせで、これは実現されるだろう。

上記の4点で実現されるサービスは広告だけではないが、今日うっすら考えたのは自ら広告に手を伸ばすサービスだ。
だからネットワーク上に様々な行動の蓄積がシームレスに結ばれ絶えず更新される必要がある。
保守的な人は気持ち悪いと思うだろうが時代はそちらへ向かう。
何故それが支持されるのはそういうことのデメリットよりもメリットの方が大きいからである。
広告自体の定義も変わり個人向けにカスタマイズされジャストフィットされすぎている為、広告とすら気付かないサービス。あなたが何を持っていて誰と繋がりがあって何処にいてどんな予定があってどんな嗜好で今何をしたいのか。それを察知して提案型の広告をいつでも出せる仕組み。
つまり「お腹空いたけどなんかある?」とか、その先は「なんかくれ」的なことだけ端末に言えば携帯端末が提案をしてくれるようになる。

本来は言うことすら面倒くさいで脳波で読み取って欲しいものだが、それはここ数年では取りあえずコスト的にも実現しないと思うのでこの辺りで落ち着くはずだ。

そして知っておかなきゃいけない事実がもう一つ。上記のサービスをどうやって実現するのか?機械が行なうのか?...それは残念ながらNOである。

なぜなら、KEYBERに代表される第二のクラウドの例からも分かるように人力の可能性が高いからである。
 参考HP→ 日本生まれのクラウドノート「KYBER」がすごい理由
まぁ余談ではあるが、タイで自動ドアが普及しない理由にドアマンのコストの方が自動ドアのコストよりも高い為であるっていう話があるのといっしょでこれもコストの問題である。

仕組み的にはソーシャルブックマークを利用したことがある人は気に入ったページをブックマークする時に「社会」「政治」や「面白い」「お役立ち」のようなタグをクリックしてブックマークしてるはずだ。
 このキーワードなどによって検索しやすくするWEBをセマンティックウェブと呼んだりするのだが、これを更に細かくタグ付けするといったイメージ。
TV番組の全チャンネルの元祖Spiderも24時間TVを人が監視する仕組みでタグ付けを行なっているらしい。

っと、まあ私の予想をいろいろと書き連ねてみたが、要は今よりも情報がより身近になるだけなのだ。
今の所サイエンスフィクションであるかもしれないが、このエントリーで書いた私の予感は必ず実現されると思う。

余談...上記の機械ではなく人が行なうということは実はいろんな問題を孕んでいる。
単純作業では達成感を感じられないのである。
コストの問題なら普及すれば下がるし、あらゆる単純作業の仕事に機械を導入するという社会的コストを人間はより真剣に考えるべきだと思う。
そこをケチると人間の行動の自由度あるいはモチベーションや達成感みたいなものは下がっていってしまうのでは思っている。
単純作業は機械に任せ、人間にしか出来ない(人間味)仕事を増やしていくべきではないのだろうか。
仕事関係での自殺が多いのもそれに起因すると思うのでこれは人間の選択肢の中で極めて重要になるものだと思う。


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